数年前に某紳士服会社でパートをしていた時の話です。
新作が入る以外にも週毎に展示している商品のディスプレイを交換するのですが
いつものように商品のコーディネート換えをしていた時のことです。
ガタッという音と共に「キャー!」という声が店内に響きました。
慌てて声の方を振り返ると転んだAさんの姿がありました。
「大丈夫?」駆け寄ると
「大丈夫、台から落ちてビックリしただけ・・・」
と、Aさんは笑顔で答えたのですが私は
「取り合えず、ちょっと休んでいてください。」
と、控え室にある椅子で休んでもらいました。
座る時も痛みがあるのか座るのに時間がかかりました。
店内では販売の担当があって
担当のディスプレイはそれぞれの担当者が行っていました。
その時、ネクタイやタイピン等の小物を担当していたのがAさんでした。
ディスプレイ棚は少し高い位置にあったので
Aさんはちょっとした台を使ってディスプレイしていました。
ワイシャツに実際のネクタイを結んだようにコーディネートして
壁のディスプレイ棚に展示するのですが
その時に起きた事故でした。
乗っていた台もそんなに高いものではなかったので
「多分捻挫だと思う・・・」
と言って暫く休んでいたのですがみるみる足が腫れてきました。
当時の店は古いタイプで
1階にカジュアルとワイシャツネクタイ等の小物があって
2階にメインのスーツが置いてありました。
販売の仕事はスーツを売るのがメインですから
階段を行ったり、来たりするわけです。
足を怪我していては仕事になりません。
暫く休んでもおさまらなかったので
「病院に行きなさい」
と、店長から指示が出てAさんは病院に向かいました。
「そんなに高い台じゃないし、本当に捻挫しただけの様子だったけど
あまりに痛そうなので大事をとって病院に行ってもらいました。」
と、店長は話していました。
「まぁ、捻挫で湿布を貼ってもらえば大丈夫でしょう」
等と残ったパート同士で談笑していました。
そして
午後になって病院から戻って来た彼女から衝撃の言葉が発せられました。
「すみません。骨折してました。。。」
「え?骨折?」
スタッフ一同唖然としました。
本当にビックリしました。
Aさんによると病院ではレントゲンを撮られ、
骨折が確認されると骨密度を測られたそうです。
「骨粗しょう症による骨折」と診断されたそうです。
私より少し年上で食も細くて、身体も細かったけど
アウトドア派で風邪もひかない、とても元気な方でした。
それが「骨粗しょう症で骨折するのか・・」と思い
「骨粗しょう症って怖い」と思いました。
今、自分も骨粗しょう症の心配があるので
この時のことを思い出し、「骨折が怖い」と思っています。
その為、ヒール靴が履けなくなりました。
また、右肩ばかりに荷物を持つので
右足にかなり負担がかかっている様子です。
左右の足の大きさが変わっています。
靴を選ぶのにとても苦労しています。
転倒骨折が一番怖いので
雨の日は階段を使わないようにしたり
靴底が滑り止め仕様になっているものを選んでしまいます。
最近のコンフォートシューズはデザインも良くなっていますね。
ただ、あまりオフィスには向かない気がします。
今は多少高価でも良いから足に負担が少なくて
ビジネスでも活用できる靴を探しています。