私の場合、全摘を選択したので放射線治療は必要ありませんが、ある講演会に行った時に初めて知ったのが
『放射線治療は一生のうち1ヶ所1回まで』
です。
この時の講演は『乳がんにおける先進医療について』でした。
HER2が陽性とわかり、ハーセプチン治療をどうするか、考えなくてはいけなかった時、入院中に目にしていたポスターの事を思い出しました。
講演の参加費は無料でした。
「ちょうど良いからこの講演に参加してみよう」
と、足を運びました。
講演の内容は、現在までの治験状況や乳がんのタイプ別治療方法と薬について関係がわかりやすく説明されました。
ネットで検索してわかった気でいましたが、改めて説明を聞いてみるとパワーポイントのスライドもあったせいか、とてもわかりやすかったです。
一通り講演内容の説明が終わると質疑応答時間が設けられました。
「何か質問しようかな?」と考えていたら、
質問の挙手が上がり、講師が指名しました。
病院内の講演ということもあり、入院患者の方も聴講されていたようです。
その時、質問内容の中に
「放射線治療は一生につき1ヶ所1回までというのは何故ですか?」
と、いうのがありました。
私は知らなかったのでビックリしました。
放射線治療はがんの大きさや部位によって1回~数回まで毎日照射する治療法なのは知っていました。
毎日やるので大変な治療法だと思っていました。
それが1ヶ所1回限りの限定とは…
しかも一生内って…
乳がんが見つかって、部分切除を選択した場合、放射線治療は必ずセットになっています。
ただ、何年か後に再発した場合には、放射線治療が出来ないのは何故だろう?とはうっすら感じていました。
「なるほど、そういう事だったのね…」
貴重な情報を得ました。
よくよく考えてみれば、あれほど放射能について騒ぐのに、治療となると何回でも受けたいと考えるのは不思議なことですよね…
また、ネットで検索していると調べている情報以外はわからないことが殆どです。
この質問された方は
「このことを先に知っていたら、最初に違う治療方法を選ぶことも考えられたのに、そういう事が伝わっていないです。」
と、おっしゃってました。
もしかしたら、説明されていたのかもしれないです。
でも「乳がん」を宣告された時の事を思い出すと…きっと患者の耳には入っていません。
私は一生に1回ルールは知りませんでしたが、放射線治療を避ける為の方法として、全摘を選びました
出来るだけ短期間入院で済んで、回復も早い方法を考えると
「全摘+センチネルリンパ節生検」
になりました。
放射線治療を避けた事で仮に再発したとしても放射線治療は出来ることになります。
ただ、私が知らないだけで別の治療法があるかも知れません。
日進月歩の乳がん治療は、新しい治療法や新しい治療薬がドンドン出現しています。
どんなに情報を探しても、その中からベストだと思って選択しても
「あの時、こうしていれば…」
と思うかもしれません。
ネット検索すればあらゆる情報が入ってきます。
便利なので活用しますが、正しい情報ばかりでは無いこともあります。
情報選択眼が重要ですね。
一生につき一回は、治療もそうですが、
私が私であるって事も1回なんですから…