陰性と言われていたハーツーが陽性だったことがわかり、術後療法にハーセプチンを使ったよし子です。
このハーセプチンも数年前まで保険適用ではありませんでした。
しかも、抗がん剤とセットで使用することが標準治療となっていました。
以前は…です。
ネットで情報収集するとキーワードによっては、かなり古い情報が上位に出てくる事があります。
例えば、ハーセプチンは、抗がん剤とセットでないと使って貰えない話とかも出て来ます。
確かに抗がん剤とセットだと治験結果が予後の経過が良かったというデータがあって、この結果をもとに治療をしなければならない医師の立場では「結果が数字で出ている方法」をお薦めするのは当たり前ですよね。
当然の話です。
では、ハーセプチンって一体どんな治療薬なのか、考えてみます。
それには、がんについて知る必要があります。
がんは細菌やウイルスではありません。
通常より増えすぎた細胞の塊と言われています。
それも良性と悪性があり、どうしたら増えないか?を考える事が治療と呼ばれる方法だと理解しています。
だったらがんにエサを与えなければ増えない!
コレです。
ハーセプチンはがんに手錠をかけて、エサを取り込みにくくします。
その為、がんのみにしか効きません。
だから、副作用もほとんど無いのです。
更にホルモン療法はエサを作らないようにします。
これは閉経前か後かで薬の種類が変わります。
私の場合、2年位前から生理も無いので調べて貰ったところ、やはり「閉経」と診断されました。
そこでホルモン剤の候補としてはフェマーラがあがっています。
ハーセプチンで副作用が出たので、次回の様子を見て、さらにその次辺りからホルモン剤も併用する事になると思います。
ホルモン剤はがんのエサと言われているエストロゲンを作らないようにする働きがあります。
分子標的薬で手錠をかけて、ホルモン剤でエサを作らないようにする…時代劇や歴史ドラマに出てくる兵糧責めというヤツです。
ホルモン剤が使えなければ、抗がん剤とセットも考えたと思います。
手錠をかけてがんを殺すワケです。
この方ががんを根絶するには良さそうですが、抗がん剤は、がんでは無い細胞にも攻撃してしまう欠点があります。
集団に向けて発砲したら、味方も一緒に撃っちゃった…みたいな感じ。。。
味方まで攻撃したく無いから、ハーセプチン単体使用を希望したワケです。
保険適用外になるかと心配したけど、それもありませんでした。
今回の治療の選択について
私のケースは、ハーセプチンのみで治療をお願い出来ました。
それは私のがんのタイプがホルモンとハーツー、共に陽性だったので出来た事です。
こればっかりはがんの性質次第です。
今、分子標的薬も進んでおり、治験から実際の治療に取り入れられようとしている新薬も出て来ています。
今、必死に取り組まれている治験はトリプルネガティヴタイプの治療薬です。
但し、治験だって研究費用は莫大にかかります。だから、認可が降りても高額で保険の適用外の可能性もあります。
この時、安心出来るようにするには、高度先進医療対応の保険に入るか、お金を蓄えて置くことです。
がんのタイプによって、何が使えるのか変わりますから、どの備えが完璧なのかは個人の価値観に依ると思います。
それにしても、実際、自分がなってみるまで、日本にこんなに乳がん患者が多いとは思ってもみませんでした。
かつて乳がん治療の薬は、欧米から取り寄せていました。しかし、現在では日本で開発出来るようになっています。
そこまで増えた…と、いう事も言えます。
「近い将来、日本では薬で乳がんを治せるようになる」
医療関係者の講演会では、講談に立つ誰もが口にしている言葉です。
この想いは、そう遠く無いと感じます。
私もそう願っている一人だからです。
言霊の力が発現されて1日も早くそういう日が来る事を祈っています。