その日、実家に行くのもひさびさで母は色々ご馳走を作ってくれてました。

何か余りに和んだのでなかなか話せずにいた所、父母それぞれの病気の話を聞いているうちに何となく話をはじめました。

「自覚症状が全く無かったので本当かどうかわからない」

それで結局、集団検診で紹介された検査機関で検査だけは受けた方が良いだろうという事になったんです。

両親達は「要再検査だし、すぐに検査して貰える」と、言うかそう思っていたようです。

でも、現実は違いました。

電話で再検査を受けると市の医療機関に伝えたところ

「予約が取りづらいから、こちらで連絡してみます。」

と、対応してくださったのに、再予約は本人が連絡しなければならなかったらしく

「ゴメンナサイ。お手間ですけど連絡してみて下さい」

と、言われてスグに電話をしました。

「今は予約が一杯だから2週間後です。」

と言われ

「とりあえず、それでお願いします。」

と電話を切ったものの

「2週間後で大丈夫 ?」

と不安になり

「もう少し、早くなりませんか?」

と再度電話をすると

「いえ、これ以上早くなりません。このあとは2ヶ月後になります。」

と言われました。

あんまりにも面倒になり

「集団検診受けなきゃ良かった。どうせ、間違いなのに…」

それで

「じゃあ、再検査いらないです。」

と、電話を切りました。

「もう、考えるのは止めよう。」

と、思いました。

 

でも翌日に市の医療機関から電話が入りました。

「検査の予約は取れましたか?」

そこで事情を説明すると

「わかりました。少し遠いけど他にも検査を受けられるリストを送ります。だから、必ず再検査受けて下さいね。」

と、言われました。

余りに念押しをされたので急に悪い予感がして「なんでこんなに熱心なんだろう?」

考えるとジッとしていられませんでした。

「そうだ!

取り寄せた診断書を見れば良いと気が付きました。

糊付けされた封筒を注意深く開けました。

そしてA4サイズの紙の上の文字を見ると…

「右 レベル1」

「左 レベル4(要生検)」

…頭が真っ白になりました。

「左胸乳がんだ…」

ここまで来てやっと理解しました。

それなら、スグ生検をしてくれる所を探さなくては…

慎重に封筒を元通りにすると次はネットで検索を始めていました。

浜松町に勤めていたので東京で夜間診察してくれる所を探しました。

 

 

 

 

投稿者 よし子

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